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Fusion Licks

Lick #1

Fm7の最初はコードに忠実な、実にコード感のあるフレーズ。

クロマチックノートやアルペジオなどを使い、大事なところにコードトーン(1.b3.5.b7)が来ているのがわかるでしょうか?

4拍目からはもうBb7を先取りしてコンディミ(H/W Diminished Scale)を弾いていますが、この4音はFメロディックマイナーの4音でもあるため、そこまで外れた響きはしませんね。

 

そしてガツーンとくるのが、次のUST(アッパーストラクチャートライアド)、Bb7が鳴っている上に、メロディはEトライアドを弾きます。

裏のトライアドを乗せる、という言い方でピンと来る方もいるかもしれません。

 

最後2拍はBbオルタードスケールをなんとなしに降りてきながら、Ebの3度に綺麗に解決。

緊張からの解決、この対比が気持ち良いフレーズでした。これを意識して下の再生ボタンから聞いてみてください。

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Guitar - Slow

Lick #2

お次はバウンスした16フィール、キーはCです。

これも最初のDm7はコード感にあふれたフレーズ。カギカッコでDm9と囲ってあるところにまずは注目。

アルペジオというのは分散和音、という意味の言葉でコード感のあるフレーズには欠かせません。

上がって下がってくるだけでそれだけでイイ、みたいなフレーズです。

3拍目から4拍目にかけてのミレラファミレ、という6音もジャズ、フュージョン常套句です。

 

そしてここから鬼畜インターバルの4音モチーフを短三度ずつ移調したフレーズ。

最初はDm9のアルペジオなので、サウンドのカラーはナチュラル系、

次はFm9のアルペジオ、ラとシにフラットが入ったため、オルタード系のサウンドに。

最後はAbm9bのアルペジオ、同じくオルタード系のサウンドになりました。

短三度ずつ上がっているので、緊張感がドン、ドン、と1段階ずつ上がっているように聴こえませんか?

 

最後はCの5度の音に綺麗に着地して終わります。再生ボタンからどうぞ。

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Lick #3

最初の8音、必携です。

3つ目5つ目、7つ目に、コードトーンが1、b3,5、と配置してあるのがわかるでしょうか?

アルペジオではないのですが、とてもコード感のあるフレーズになっていますね。

3拍目からの6音も、キーCのフレーズで大事だと言った、ミレラファミレをキーFに移調したフレーズです。

 

そしてC7ですが、

これはF7一発として解釈して弾いています。C7としてのコード感はあまりありません。

Fメジャーペンタに経過音を色々足して出来るものがメジャーブルーススケールです。(スケールの構成音の解釈は人によって異なります)

 

C7の度数で解釈するよりも、F目線で度数を数えると、大事なところに1.3.5度がきていますね。

 

テンション感は先ほどの二つよりはありませんでしたが、こういう歌えるフレーズもいいですよね。

 

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Guitar - Slow

Lick #4

最初の6音、チャーリー・パーカー(A.Sax)をはじめとするビバップ・ジャズの巨匠達がよく演奏するフレーズなのですが、フュージョンで使用しても何の違和感もありません。

 

3拍目はまたアルペジオでコード感はバッチリ。

 

F7からが鬼門です。

Fオルタードと解釈して分かる方はそれでもいいのですが、

オルタードスケールというのは、メロディックマイナーを7番目の音から始めたらできるスケールなのです。

つまりFオルタードスケールはF#メロディックマイナースケールをFの音からはじめたスケールです。

 

そのため、F7オルタードでメロディをう~ん・・と悩んで考える前に、

F#マイナーでメロディを作ると綺麗にFオルタードのメロディが出来ちゃったりするんですね。

 

F7、最初の6音はF#m9のアルペジオですが、先ほどから数回出てきている、Dm7のアルペジオフレーズ、「ミレラファミレ」ミレラファ

F#m7に移調させている、ということなのが分かるでしょうか??

ミレラファミレ、だけでもこのページを閉じる前に覚えていって頂けると嬉しいです。

 

そしてその6音の次、同じモチーフを移調したフレーズのように見えて、実は少し違います。

F7の上にEのトライアドを乗せると、Eの音がぶつかってしまい、アウトサイドなフレーズになってしまうのですが、

前後をインサイドなフレーズでしっかり固めているので、一瞬アウトサイドに出ても脈絡のないフレーズには聴こえません。

 

最後はコンディミの解決フレーズでBbの5度に着地します。

3度か5度にしっかり着地する、基本です!

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Lick #5

最後はちょっと色っぽい感じで行きましょう。

 

最初、Bbm7ですが、キーの主ペンタトニック(キーAbなのでAbペンタトニック)で歌心のあるフレーズを。

 

その後もなんとなくBbm7という感じよりかはAbのコードトーンが拍の頭に置かれているフレーズになっていますね。

Abのコードを鳴らしながらこのフレーズを弾いてみるとわかるかもしれません。

 

そしてEb7

最初の1拍はまだBbm7を引きずっています。ラ→ソという、Eb7Sus4-Eb7というフレーズのラインが見えるでしょうか?

 

2拍目、3度のソに着地してからがEb7の本番ですね。

またもやEbオルタードが登場しますが皆さんもう大丈夫ですね。

 

  • EbオルタードはEメロディックマイナーを7番目から始めたスケールです。

  • そしてEbオルタードでフレーズを作るのが難しい人は、まずはEmでフレーズを作ってみると、ハマルかもしれない。

 

この2点を抑えておきましょう。Em7の7thの音を使うとメロディックマイナーではなくなってしまうので、EmM7でフレーズを作るようにしましょう、

まずは7thの音抜きで考える、というのもアリですね。

 

Em9のアルペジオを弾いていますね。

またもや、Dm9のアルペジオ、「ミレラファミレ」を使用しています。

 

そしてAbの5度に解決。着地が綺麗だとそれだけでいい感じになります。

 

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By Toshio Nagayoshi

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